PANDO MOTOが描く、ライダーという名の生き様
バイクという乗り物は、時として人の「核」に触れる。
速度ではなく、自由。機能ではなく、感性。
その一台に跨るという行為は、他の何にも似ていない。「どこへ行くか」よりも、「どう走るか」。その“どう”の中に、装備もまた含まれている。
PANDO MOTO(パンドモト)は、そんな“どう生きるか”を問うようなブランドだ。単なるライディングギアではない。これはもう「戦闘服」に近い。
都市を駆け抜けるストリートファイターに、郊外のワインディングに身を置く哲学者に。PANDO MOTOは、世界中の“本物”のライダーに向けて、静かに牙を剥いている。
北欧リトアニアからスタイリッシュなライディングギアを提供
PANDO MOTOは、2011年にヨーロッパのリトアニアで産声をあげた。
もともとはファッション業界にルーツを持つチームが、ある疑問からブランドを始動させたのだ。
「なぜライディングギアは、こんなにもスタイリッシュじゃないのか?」
その疑問は、やがて「スタイルとセーフティの共存」という哲学へと昇華していく。
高機能でありながら、街に溶け込むデザイン。無駄を削ぎ落とし、必要な“強さ”だけを研ぎ澄ましたようなミニマルな美しさ。
それがPANDO MOTOの美学となった。
“Protective gear”ではなく“Progressive gear”
PANDO MOTOのすごさは、単なる見た目ではない。
このブランドが本当に評価されるのは、その内に秘めたテクノロジーにある。
たとえば、PANDO MOTOが多用するArmalith®(アルマリス)という素材。これは、宇宙・軍事用にも採用される超強力繊維UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)とコットンを融合させた画期的な生地で、見た目はまるでデニム。だが、引き裂き強度や耐摩耗性は極めて高く、しかも通気性と柔軟性にも優れており、着心地をまったく犠牲にしない。
プロテクターはCE規格レベル1または2を標準装備。場所によっては取り外しもできる設計で、街乗りとツーリング、両方に対応するよう工夫されている。
つまり、彼らのプロダクトは、「見た目もライディングも、どちらも妥協しない」という意思の塊なのだ。
美は、機能性の中に宿る──代表モデル紹介
PANDO MOTOのアイテムをいくつか紹介しよう。どれも、ただ着るための服ではない。“生き方”を形にしたものばかりだ。
HUSKY COR 01
ミリタリーとモーターサイクルの融合。
このパンツは、ストリートに潜む戦士のような佇まいを持つ。
Armalith製のストレッチ素材、スリムなテーパードシルエット。膝とヒップにはレベル1プロテクターを装備し、都市でも峠でも動きを妨げない。シンプルだが、魂は野生だ。
ROBBY COR 02
クラシックな5ポケットジーンズのようでありながら、中身は“装甲”。
Armalithのタフネスとストレッチ性に加え、まるでヴィンテージジーンズのようなエイジング加工。
旧車にも現代スポーツにも似合う、最もバランスの取れた一本。
TATAMI COR 01
高機能のアウターウェア。だが、それ以上に心の防風壁のような存在。
防風・撥水性の高い素材に、着脱可能なライナーとCEプロテクターを内蔵。ミリタリージャケットのようなシルエットに、都市に溶け込む無彩色の知性を宿す。
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SKIN UH 01
PANDO MOTO流、アンダーウェア革命。
その名のとおり“肌”のようにフィットするが、摩耗耐性はバツグン。
ジャケットやパンツの内側に仕込むことで、CEプロテクターを気軽に装備できる。
これぞ、見た目と安全性を両立する裏の主役。
“走る”という孤独と共にある哲学
PANDO MOTOの世界観には、ある種の“孤独”がある。
それは、群れない強さであり、静かなる反骨精神でもある。
ブランドのコンセプトムービーや写真は、よく曇天や夕暮れ、廃墟や長い一本道が選ばれている。そこには、「個」として走る者への深い共感が滲んでいる。
誰のためでもない。ただ、自分のために走る。
自分の心を確かめるようにアクセルを開け、風の中に問いかける。
その背中を守るものとして、PANDO MOTOはある。
繋がる、広がる、支え合う。ライダーコミュニティへの眼差し
PANDO MOTOは、ただ製品を売るだけのブランドではない。
彼らは常に「ライダーという文化」そのものを大切にしている。
Instagramでは、ユーザーたちがそれぞれのスタイルでPANDO MOTOを纏った姿を投稿し、それがブランドの公式ページにフィーチャーされる。製品を通して生まれる繋がりが、世界中のライダーたちに“言葉を超えた共通言語”をもたらしているのだ。
PANDO MOTOはメディアではない。でも、彼らが発するビジュアルやテキスト、プロダクトの一つひとつが「静かなメッセージ」として、確実に届いている。
最後に──“装う”という表現を超えて
ライディングウェアというのは、ただ身体を守るものではない。
それは、「どんなライダーで在りたいか」を語る、無言の自己表現だ。
PANDO MOTOは言う。「あなたはどう走るか、それを私達は知りたい」と。
安全性とデザインを同時に突き詰めたギアは、どんな言葉よりも雄弁に、ライダーの思想を語ってくれる。
走ることでしか伝えられないものがある。
だからこそ、PANDO MOTOは“走る者”の隣にいる。
風を切る者たちへ。戦うように自由でありたい者たちへ。
PANDO MOTOは、ただのギアじゃない。
それは、あなた自身がまだ知らない“自分”への入口なのだ。