ゼロからのバイクライフ|走り出す、その一歩目に
ある日ふと思った。「バイクに乗ってみたい」
それは旅への憧れか、風を切る自由への衝動か。
理由なんていらない。ただ、胸の奥で何かが揺れたなら、きっとそれは、あなたのバイクライフの始まりだ。
ゼロからのバイクライフ。
免許もない、知識もない、装備もまだない。
だけど、心だけはすでにエンジンがかかっている。
STEP 1|なぜ“バイクに乗りたい”のか
まず最初に、自分に問いかけてみてほしい。
「なぜ、バイクに乗りたいのか?」
・通勤がラクになりそうだから
・旅がしたいから
・昔から憧れていたから
・カッコいい自分になりたいから
どんな理由でもいい。
その動機は、やがて“どんなバイクに乗るか”“どう走りたいか”を決める大事な芯になる。
STEP 2|免許を取るという旅の始まり
バイクに乗るには、当然ながら免許が必要だ。
普通自動二輪(400ccまで)か、大型自動二輪(無制限)か。
おすすめは、まず普通自動二輪。
中型でも十分すぎるほどの自由が得られるし、練習にもなる。
しかも、教習所に通えば最短2週間ほどで取得可能だ。
教習所では、走る・曲がる・止まるの基本から、危険予測やバイクの構造まで、しっかり学べる。
そして、あの一本橋やスラロームも、最初は怖いけれど、少しずつ慣れていく。
教習という“小さな冒険”が、バイクライフの背骨になる。
STEP 3|最初の相棒を選ぶ
免許を取ったら、次にやってくるのが「どのバイクに乗るか」という最大の選択肢。
バイク選びは、まるで旅のパートナーを選ぶようなものだ。
・125ccのコンパクトなバイクで街を駆けるもよし。
・250ccで気軽にツーリングへ出かけるのもいい。
・400ccで“ちゃんとした”走りを楽しむのもアリ。
最初の一台は、「軽さと安心感」を重視すべき。
見た目やスペックに惑わされず、自分が“楽しめそうなバイク”を選ぼう。
乗ってみて合わなければ、乗り換えればいい。
大事なのは、「走り出すこと」だ。
STEP 4|装備を整える。命を預ける道具たち
バイクは自由をくれるが、それと引き換えに「無防備」でもある。
だからこそ、装備にはこだわってほしい。
- ヘルメット:命を守る絶対装備。自分の頭にフィットするものを。
- ジャケット:プロテクター付きがおすすめ。見た目も重要。
- グローブ:滑り止めだけでなく、転倒時に手を守る。
- パンツ:バイク専用でなくてもいいが、厚みと耐摩耗性は重要。
- ブーツ:くるぶしまで守ってくれるライディングブーツが理想。
装備は“保険”ではない。
それは「走る覚悟」の証明だ。
STEP 5|走り出す、日常が旅になる
装備が整い、バイクが決まったら、いよいよ走り出そう。
最初は近所のコンビニでもいい。
自分の町を、初めて“バイクの目線”で眺めてみると、まるで知らない世界のように感じるはずだ。
そして少しずつ距離を伸ばしていこう。
海へ、山へ、誰かの待つ街へ。
バイクは、行き先そのものより、「そこへ行く過程」を楽しむ乗り物。
空の色、風の匂い、エンジンの鼓動。
五感すべてで味わう移動は、旅の時間を何倍にも豊かにする。
STEP 6|壁にぶつかっても、降りなくていい
雨の日、風の日、エンスト、転倒、故障、駐車場問題、人の目。
バイクに乗れば、いろんな壁が出てくる。
だけど、そのどれもが、「乗り続ける理由」にもなり得る。
どうしたら雨でも快適に走れるか。
どうやって自分のバイクを直せるようになるか。
どうすればもっと自分らしく走れるのか。
壁は乗り越えるためにあるし、バイクはその成長の過程まで楽しませてくれる。
まとめ|ゼロからの一歩は、いつだって遅くない
免許がなくても、知識がなくても、今からでも遅くはない。
バイクは、人生を“少しだけドラマチックにする道具”だ。
風を感じるために、景色の中に溶け込むために、自分だけの時間を持つために。
ゼロから始まるその一歩は、きっと思っているより深く、遠くまで続いている。
今、何かを変えたいと思ったあなたへ。
その思いこそが、エンジンだ。
― RIDENOTE